参加団体あいさつ

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挨拶

APD (Asia Package Design Conference)は、アジアの5地域:日本、韓国、上海、台湾、タイ(ゲスト参加)のパッケージデザイン団体が持ち回りで開催する国際会議です。今回のAPD NARA 2021は「Think Design Future」をテーマとして、日本の奈良をキーステーションにフル・オンラインで開催することといたしました。

昨年のコロナウイルス感染拡大を経て、世界は「ニューノーマル」の時代を迎え、私達の生活・社会・経済活動・働き方は大きく変化を遂げています。こうした歴史的大転換の時代にデザインが果たすべき役割は何なのか。そしてデザインの未来はどうなっていくのか。APD NARA 2021では、こうした「問い」をアジアの友人たちと共に考えたいと思います。

基調講演は、世界的に著名なグラフィックデザイナーである佐藤卓氏、マリ出身で京都精華大学学長のウスビ・サコ氏の両氏に多角的視点からお話しをいただきます。また、各地域からのエリアレポートは、発展するアジアの現在を現地からの生の声によって知る貴重な機会となるでしょう。

そして、今回は2つの新企画があります。ひとつはアジアの優れたパッケージデザインを表彰する「Asia Best Package Design Awards」の開設。もうひとつはアジアのパッケージデザインが果たすべき決意を表明する「APD共同発表」です。どちらも未来に向けてアジアのデザインのパワーを世界に発信する新しい試みです。

APDは「パッケージデザイン」という共通のキーワードのもと、参加地域相互の深い友情を育んできました。今後も私達がより強い絆で結ばれ、アジアのパッケージデザインの発展のために共に歩んでいくことを期待しています。

jpda
伊藤 透
日本パッケージデザイン協会
理事長
祝辞

この度は、APD Nara 2021ご開催の由、心よりお喜び申し上げます。

アジア4カ国のパッケージデザイン団体が1993年ソウル大会を皮切りに、28年以上の歳月が過ぎ、出会いの場として相互に交流しながらコミュニケーションを取り合ってきたのですが、昨年、全世界に流行した新型コロナウィルスCOVID19によって、通常の開催が困難になりました。
これは人類のための甚大な危機であり、災害であります。21世紀の生活習慣や産業構造を変化させたこのパンデミックは、私たちを大きな荒波に巻き込んでしまいました。
今、私たちは歴史上一度も経験したことのない世界を経験しています。また、この危機をともに乗り越えるため、私たちは様々な解決策を模索しています。
その中で、ライフスタイルや生活習慣において様々な課題をデザインの力を通じて解決するため、多くの方々の努力が必要となります。
そのため、環境に優しい、持続可能なデザインの価値がデザインの中心にシフトしていく中で、これらの変化がデザイナー及び消費者への影響を把握しなければなりません。環境に優しい消費の観点から、デザインの各領域の境界を越えて総合的かつ学際的なデザイン方法及び開発が必要になります。

今回のイベントでは、各国のAPDメンバー及び関係者との国際交流を通して、新しいインスピレーションを受け、そしてデザイン及びアートの業界においてさらなる発展につながることを期待しております。

APD関連の皆様におかれまして、益々のご活躍及びご健勝のこととお慶び申し上げます。
最後に、APD Nara 2021に向けて、イベント準備のためにたくさんご苦労されたJPDA関係者の皆様、及び各国の協会長と会員の皆様にKPDAを代表して御礼申し上げます。

jpda
カン・ブーユン
韓国パッケージデザイン協会
会長
祝辞

Asia Package Design Conference(APD)が発足以来の約30年間、中国やアジアをはじめ、世界において激変を遂げてきました。アジア各国のパケージデザインの発展及び文化交流を促進するAPDを通して、長い歴史を誇るアジアの伝統文化、アジア各国における多種多様なライフスタイル、そして技術革新を世界に発信してきました。現在、全世界において新型コロナウィルスの拡大により、アジア各国における生活や経済が大きな打撃を受けています。このような状況下でこそ、APDが果たすべき役割はパッケージデザイン産業における企業や人の交流に留まらず、アジアにおいて経済的復興、ビジネスの促進、そして持続可能な発展に貢献することです。

昨今、中国の商品を国内や海外市場に展開する際にパッケージが大きな役割を担っています。世界においてもパッケージデザインはサステナビリティやエコなデザインがグローバルスタンダードになりつつあります。上海のパッケージデザイン業界もアジアや世界の仲間と切磋琢磨しながら更なる発展を遂げています。そして、中国が世界の市場に入り込むにあたって、上海のパッケージデザイナーは上海の文化だけでなく、世界にも通用するデザイン的な要素を考え、発見し、そして将来の課題を解決しなければなりません。そのため、アジア各国のデザイナーとよりコミュニケーションを図る必要があります。日本パッケージデザイン協会(JPDA)が60周年を迎える今年、日本の奈良で開催されるAPDで、世界が現在直面している課題を解決するために、デザイナーたちの知恵を集める絶好のチャンスです。共に新しい未来へ良いスタートを切りましょう。

jpda
袁宗磊
上海包装技術協会
副会長
祝辞

APD会員の皆様、ご無沙汰しております。いかがお過ごしいでしょうか?この度はTPDAを代表しAPDに参加させていただけることを大変光栄に思います。

この2年間、新型コロナウィルスの影響で、全世界において人々の生活、物事に対する考え方や価値観が大きく変わりました。しかし、同時に今まで革新や変化を求め続けてきた目紛しい現代社会のペースを落としてくれたと捉えることができます。このパンデミックを契機に、もう少し心を落ち着かせ、余裕を持ち、私たちとこの地球との関係性をもう一度見直し、更に、私たちが求め続けた革新や進歩は果たして本当に必要なのかどうか、もう一度考え直してみたいと思います。この新たに生まれた考え方はパッケージデザインの傾向に大きく左右するのではないでしょうか?

まず、過剰な物資的な欲求による過度な消費社会において、循環型社会やサーキュラーエコノミー、または環境問題に関心を持つようになった消費者は、環境に良いリサイクル素材、資源の循環、または過剰包装の削減などを求めるようになるでしょう。この課題を解決することが多くのパッケージデザイナーの新たな共通目標になること間違いありません。

また、新型コロナウィルスの影響で自分が住んでいる地域のローカルな文化を重んじるようになり、近年すでにトレンドになりつつあるデザインの地域特性の重要性がさらに加速すると思われます。ある地域の商品の物語をどうパッケージに伝えるか、または伝統文化をいかにパッケージで表現するか、パッケージデザインのストーリー性及び地域特性が重視されるようになるでしょう。

そのため、パッケージデザインはPRマーケティング用のツールだけではなく、ブランドの価値観及びストーリーを伝達するメディアであり、パッケージデザインを通してそのブランドが生まれた土地の風土を消費者に伝えることができるのです。

今年2021年はJPDA設立60周年ということで、心よりご祝福を申し上げます。今後とも、APDの会議やその他の活動を通して更なる交流を図りつつ、より良い未来を共にデザインできることを楽しみにしております。

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李銘鈺
台湾パッケージデザイン協会
理事長
祝辞

この度は、タイパッケージデザイン協会(ThaiPDA)を代表しまして、APD Nara 2021の開催及び日本パッケージデザイン協会(JPDA)設立60周年に心よりご祝福を申し上げます。

APDの開催やAPDアワードをはじめ、JPDAの活動におかれまして益々のご活躍をお祈りします。

APDアワードはアジア各国のメンバーにとって非常に有意義なものだと考えます。APDアワードを通してパッケージの素晴らしさを表彰するだけでなく、各地域においてデザイナーのご活躍を認め、デザイナーの地位を上げ、そして業界を盛り上げる効果があると期待しております。

今回のAPD Nara 2021も目標達成し、アジアにおけるパッケージデザイン業界に多大な利益をもたらせることをお祈りします。私たちの団体間の交流や友情は貴重なものであり、今後ともこの関係性をより強化してまいりたいと思います。

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ヴァルナ・スダスナ
タイパッケージデザイン協会
理事長